漢検1級 27-③に向けて その105 文章題訓練㉟

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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

<漢検1級 27-③に向けて その105>
●模試で中断した「文章題訓練」その㉟です。随分とやりましたねえ・・・これだけやれば大丈夫?
●難度は並み・・・チャレンジャーは80%(24点)以上が目標・・・。リピーターは限りなく100%とりたいところ(^^)

●文章題㉟:次の文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。(30) 書き2×10 読み1×10

「・・・三年後、孔子がたまたま蒲を通った。まず領内に入った時、「善い哉、由や、恭敬にして信なり」と言った。進んで邑に入った時、「善い哉、由や、忠信にして寛なり」と言った。いよいよ子路の邸に入るに及んで、「善い哉、由や、明察にして断なり」と言った。(ア)轡を執っていた子貢が、いまだ子路を見ずしてこれを褒める理由を聞くと、孔子が答えた。已すでにその領域に入れば(イ)田疇ことごとく治まり(1)ソウライ甚だ(ウ)辟(2)コウキョクは深く整っている。治者恭敬にして信なるが故に、民その力を尽くしたからである。その邑に入れば民家の(3)ショウオクは完備し樹木は繁茂している。治者忠信にして寛なるが故に、民その営を(エ)忽せにしないからである。さていよいよその庭に至れば甚だ(4)セイカンで従者(5)ボクドウ一人として命に(オ)違う者が無い。治者の言、明察にして断なるが故に、その政が(カ)紊れないからである。いまだ由を見ずしてことごとくその政を知った訳ではないかと。・・・」「弟子」(中島敦)

「・・・既に薄暮のこととて庭の隅々に(6)カガリ火が燃されている。それを指しながら子路が、「火を! 火を!」と叫ぶ。「先代孔叔文子(圉)の恩義に感ずる者共は火を取って台を焼け。そうして孔叔を救え!」
 台の上の簒奪者は大いに懼れ、石乞・盂黶の二剣士に命じて、子路を討たしめた。
 子路は二人を相手に激しく斬り結ぶ。往年の勇者子路も、しかし、年には勝てぬ。次第に疲労が加わり、呼吸が乱れる。子路の旗色の悪いのを見た群集は、この時ようやく(7)キシを明らかにした。罵声が子路に向って飛び、無数の石や棒が子路の身体に当った。敵の(キ)戟の尖端が頬を掠めた。(8)エイが断れて、冠が落ちかかる。左手でそれを支えようとした途端に、もう一人の敵の剣が肩先に喰い込む。血が(ク)迸り、子路は倒れ、冠が落ちる。倒れながら、子路は手を伸ばして冠を拾い、正しく頭に着けて素速くエイを結んだ。敵の刃の下で、真赤に血を浴びた子路が、最期の力を絞って絶叫する。
「見よ! 君子は、冠を、正しゅうして、死ぬものだぞ!」
 全身(ケ)膾のごとくに切り刻まれて、子路は死んだ。
 魯に在って遥かに衛の政変を聞いた孔子は即座に、「柴(子羔)や、それ帰らん。由や死なん。」と言った。果してその言のごとくなったことを知った時、老聖人は佇立瞑目することしばし、やがて(9)サンゼンとして涙下った。子路の屍が(コ)醢にされたと聞くや、家中の塩漬類をことごとく捨てさせ、(10)ジゴ、醢は一切食膳に上さなかったということである。・・・」「弟子」(中島敦)
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<解答>
(1)草莱 (2)溝洫 (3)牆屋 (4)清閑 (5)僕僮 (6)篝(*「炬」「燎」は一字で「かがりび」だから、多分×) (7)旗幟 (8)纓 (9)潸然 (10)爾後
(ア)くつわ (イ)でんちゅう (ウ)ひら (エ)ゆるが (オ)たが (カ)みだ (キ)ほこ (ク)ほとばし (ケ)なます (コ)ししびしお(原文ルビは「ししびしお」。ひしお・しおからでも許容かも。)

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