故事成語類(実践問題その34)

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故事成語類(実践問題その34)です。まだ、「世説新語」からです・・・。参考書籍:「世説新語(1~5)」(井波律子 訳注 東洋文庫・平凡社)  今回は久しぶりに難度の高い問題にトライしてみましょう👋👋👋  
難易度:よみ=やや難  かき=難×難×難(漢字自体はそれほど難しい字ではありません・・・)
(よみ)
①「鬢は反れる蝟(イ・はりねずみ)の如く、眉は紫石の (稜) の如し・・・」 (注)紫石:紫水晶 
②~⑤「賢従は情の ② (信) に寄する所なるに、暴(にわ)かに疾みて ③(殞)せり。 祝予の歎、如何ぞ言う可けんや・・・」
(注)ここでいう「祝予の歎」とは、孔子が弟子の子路が死んだときに「天、 ④ (予) を ⑤(祝) てり」と嘆いたとされる故事(春秋)が語源。*賢従:他人の従兄弟を丁寧に言う表現 「情の信に寄する所」:(わたしの)心の頼み  ((注)読みはすべて訓読みで回答してください。
(かき)
①「戴安道は既に東山に操を(はげ)しくするに、而して其の兄は (シキアツ)之功 を建てんと欲す・・・」
②~③「此の数子は、或いは謇乞にして ② (キュウショウ) 無く、或いは尪陋(おうろう)にして言語希れに、或りは淹伊にして姿態多く、或りは讙譁にして智諝(ちしょ)少なく、或いは口に ③ (コウイ) を含むが如く、或いは頭は齏杵(せいしょ)に巾するが如し。・・・」(注)「謇乞(けんきつ)にしてキュウショウ」:吃音で調子はずれ「尪陋(おうろう)にして言語希れ」:風采あがらず、碌に口もきけない 「淹伊にして姿態多く」:気取ってポーズが多い 「讙譁にして智諝少なく」:騒がしくて知性に乏しいこと 「コウイ」:ネチャネチャした飴 「頭は齏杵に巾するが如し」:すりこぎに頭巾をかぶせたような頭をしていること *対象外漢字:尪、諝
④~⑤「(王右軍は)劉真長をいう、「 ④ (ウンカ) を標して而も ⑤ (フソ)せず」と。」(雲をしのいで高くそびえたつ梢のようにずばぬけていながら、枝葉を茂らせることはない) *「標」:ここではずば抜けたさま
<回答・解説>はこのあとすぐ(^^)

<回答・解説>
(読み問題)
① (かど) :稜:リョウ、ロウ、かど、いきお(い)
② (まこと) :信:小学…シン 準1…まこと、たよ(り)、まか(せる)
③ (われ) :予:ヨ、あた(える)、われ
④ (し) :殞:イン、し(ぬ)、お(ちる)、お(とす)
⑤ (た) :「天、予(われ)を祝(た)てり」: 祝:小学…シュク、いわ(う)高校…シュウ 準1…の(る)、のろ(う)、た(つ)*「天は私の命を絶とうとしている」との意。「祝」の訓読みの中に「た(つ)」がある理由・根拠が、やっとわかりました(^^;)*本書籍の底本では「祝子」となっているようですが、諸本により「祝予」としているとの事です。ま、妥当な訂正でしょうね。

(書き問題)
① (式遏):これは難しい・・・。詩経に「式遏寇虐(しきあつこうぎゃく) 無俾民憂(式(もっ)て寇虐を遏(や)め」、民をして憂えしむること無かれ)」とあるのによるとの事。他の文献等ですと「式遏寇虐 憯不畏明(式(もつ)て寇虐(こうぎやく)し 憯(かつ)て明を畏れざるを遏(や)めよ」(権勢を背景にして暴力を振るい、良民を寇(もだ)し虐(しいた)げ、曾て法の明威を畏れない者を、禦ぎ止め(遏)て跋扈せしめないようにせねばならぬ)とか書かれています。なお、現在の(対象内の)読みでは、訓で読めない字あり(式:小学…シキ 準1…ショク、のり、きまり、のっと(る)1級…ああ)ほかのところでもかなりありますね・・・できるだけ対象内の漢字とその読みにしたいとは思っているんですが・・・(^^;)。「遏」は出る頻度が多いですね・・・「アツ、と(める)、とど(める)、た(つ)、さえぎ(る)」 文意:弟は高潔な節操を維持しているのに、兄は武勇の功績(「式遏之功」)を挙げたいと思っていた・・・。
② (宮商) :中国音楽知らないと出てこない(^^)「五声(ごせい)」は、中国音楽で使われる五つの音高。五音(ごいん)ともいう。宮(きゅう)、商(しょう)、角(かく)、徴(ち)、羽(う)の五つ。音の高低によって並べると、五音音階ができる。西洋古典音楽の階名で大体、宮はド、商は(レ)、角はミ、徴はソ、羽はラにあたると説明されることが多い。後に変宮(宮の低半音)と変徴(徴の低半音)が加えられ、七声または七音となった。・・・だって。その宮と商が無いというのだから、調子はずれなことということらしい(^^) 但し、四字熟語「徴羽之操」の説明のところを深く研究した人は、もしかしたら解けるかも知れません・・・回答できた人はスゴイと思う。
③ (膠飴) :これはヒラメキかカンで、「膠(にかわ・コウ)」の漢字が出てくるかどうかですね・・・でも、言葉としては、ちゃんとあるんですね・・・「漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典:「膠飴」の用語解説: 漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ。米、小麦、粟などの粉に麦芽を混ぜて糖化させ、それを煮詰めた水飴状のもの。とくに糯(もち)米が適するとされる。・・・だって。いやあ~勉強になりますねえ・・・。
④ (雲柯) :雲をしのいでそびえたつ梢。風采がすぐれている喩え。
⑤ (扶疎) :<実践問題24>で「孟夏 草木長じ 屋(おく)を遶りて樹は扶疏たり 」(扶疏:樹木がよく茂り、枝ぶりのよいこと、ふさふさと樹の茂る形容)で出題しましたね。その時は「扶疏」でしたが、今回の原典は「扶疎」となっています。どちらでも正解でしょう。
「雲柯を標して而も扶疎せず」とは、帝の娘を妻としながら、利欲や権勢欲を持たなかったことをいう。

如何でしたか?ちょっと骨のある問題を集めてみました・・・。
ではまた👋👋👋