故事成語類(実践問題その21)

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故事成語類(実践問題その21)です。今回も主として漢詩群類から作成。難易度: 「やや難」
(よみ)
①「・・耳患い 賓に対すれば  (咥笑) を添え 心枯れ 筆を走らせば 荒傖(こうそう)に類す・・・」(注)「荒傖」野暮ったい田舎者。「傖」は1級対象外漢字。(意味)耳が遠くなって、お客の応対をしていてもお笑い草になるばかり。心も枯れ果て、筆を走らせても、まるで田舎者のような野暮ったさ。
②「先王 経制あり (頒賚) 上の行なうところ所 後世 古に復らず 貧窮 兼并を主とす・・・」(注)経制:国家を治める制度・基準。 兼并(けんぺい):土地を勝手に併合独占した大地主。 
③「・・・鬱紆(うつう)として (高岫) に陟(のぼ)り 出没して 平原を望む・・・」
④「・・・我が生は 夢幻の間 何事ぞ 塵ばめる羈に (紲) がる・・・」
⑤「・・・翩翩たる両騎 来たるは是れ誰ぞ 黄衣の使者 (白衫)の児・・・」
(かき)
①~②「・・・耶嬢 妻子 走りて相い送る 塵埃に見えず 咸陽の橋 衣を① (ヒ)き 足を②(トン)し 道をさえぎりて哭く 哭声 直ちに上りて 雲霄を干す・・・」(杜甫「兵車行」の一節)
③「・・・孤舟 (サリュウ) の翁 独り釣る 寒江の雪・・・」
④「山中 相い送りて罷(や)み 日暮 (サイヒ) を掩う 春草 明年 緑ならんも 王孫 帰るや 帰らずや」(注)サイヒ:山居のそまつな門
⑤「未だ覚めず 池塘春草の夢 階前の (ゴヨウ) 已に秋声・・・」
<回答・解説>はこのあとすぐ(^^)
     
(読み問題)
(きしょう) :咥:、テツ、わら(う) 、か(む)、くわ(える):「咥笑」大声で笑うこと、あざ笑うこと。<参考>詩経「兄弟は知らざれば、咥(き)として其れ笑う」とあります。 
② (はんらい) :下々に対する分配。賚:ライ、たま(う)、たまもの
③ (こうしゅう) :高い峰のこと。鬱紆(うつう) :曲がりくねったさま 岫:シュウ、くき、いわあな、みね
④ (つな) :紲:セツ、きずな、つな(ぐ)  :キ、おもがい、たづな、つな(ぐ)、とりし(まる)、たび、たびびと  *「羈に紲がる」:馬のたづなに「紲がる」とは、ひも付きの生活、宮仕えにたとえている。
⑤ (はくさん) :衫:サン、ころも、ひとえ、はだぎ  *白いうわぎの若者といった意味。「衫」は「軽衫」(かるさん)とか、たまに出ますね・・・。

(書き問題)
① (牽) :四字熟語「牽衣頓足」。杜甫のこの詩が語源か・・・。「衣をひく」の「ひく」は「引く」「曳く」でも同じ意味ですが、ここは(1級レベルであれば)しっかりと「牽」と書きたいものです。
② (頓) :①と同じ。なお、ここの「耶嬢」(やじょう)はおやじやおふくろといった意味・・・。
③ (蓑笠):説明略。ちょっとした閃きや想像力がないと難しいですかね・・・これだけの短文では。
④ (柴扉) :説明略。山中での見送りをすませ、日暮れ方、柴の戸を閉める。春の草は来年も緑に萌え出ようが、そなたは帰ってくるのかどうか。
⑤ (梧葉) :梧:ゴ、あおぎり 他の用語:魁梧(かいご) :「魁」はおおきい、「梧」は壮大なさまの意。からだが大きくりっぱであること。魁偉。梧右(ごゆう):「梧」は桐の机の意。手紙の脇付に用いる語。机下。梧下。梧桐(あおぎり) :植物名。ゴドウ、ゴトウとも。

如何でしたか? ・・・ではまた。