宮城谷昌光 「呉漢」 (上・下)

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●ひさしぶりの読書記録・・・
●目の調子もあって、ここんとこ、休むときはマンガばっか読んでた(苦笑)・・・尤も、学術書(歴史関連)なんかは再読、再再読なんかしてたりして・・・。
●これも久しぶりの、宮城谷昌光さんの作品「呉漢」・・・中央公論かなんかで連載されていたものの単行本化のようだ・・・
・王莽の新・王朝から後漢に移る過度期・・・激動の戦国時代・・・のちの後漢第一代の天子・光武帝となる劉秀配下の「呉漢」が主人公の物語。
・この時期のことはあまり読んだ記憶がなく、「呉漢」という人物も知らなかったので、読みごたえとしては新鮮でよかったけど、やっぱり書下ろしじゃないと・・・連載物の単行本化ってのは、どうしても内容が薄いように思えてしまう・・・
・作者の半端でない歴史書の知識と想像力を駆使しての物語展開は相変わらず面白かったし刺激的だったけど、一頃に比べたら平坦な内容だったような・・・これも連載物であることと想定読者のせいもあるのかもしれないけど・・・

・昔の本に比べたら、難解な漢字や熟語などはだいぶ少ないように感じた・・・けど、いくつかは勉強になる言葉もあった・・・

●「間関流離(カンカンリュウリ)」:たびたび苦難にあい諸方を放浪すること。
 *この四字熟語はあるようだ・・・
 *大辞林では「間関(かんかん):鳥がなだらかに鳴くさま。また、その声。 「 -たる鶯の語りは/太平記 4」」
  となっているが、
 *大字源では「間関」
  ①道路が険しくて行き悩むさま。人生に困難が多いのにたとえる。
  ②車のくさびのきしむ音のさま。
  ③鳥の鳴く声のさま。
  となっており、小説の中および四字熟語の意味としては、大字源の意味①が適当・・・(大辞林だけだと、なんのことかわからんと思う)

 *なお、大字源を調べていたら「間関」の隣に「間間(カンカン、まま)」というのもあったので、後学のために記録しておく。

  間間:①カンカン:こせこせして物に区別をつけたがるさま。一説に、好んで他人の事をのぞき見ること。(荘子・斉物論)「小知間間」 
     ②(国語)まま:おりおり。おりふし。
 *ついでに、「関関(カンカン)」というのも有名・・・漢検2にもアリ・・・
 「関雎の化:カンショのカ:夫婦の仲がよくて礼儀正しく、家庭が円満であることのたとえ。
       文王と后妃の仲むつまじいようすを歌ったものといわれる『詩経』の詩から。単に「関雎」ともいう。
       「関雎」は、「関関(カンカン)たる雎鳩(ショキュウ)」の略。「関関」は、和らいださま。「雎鳩」は、雌雄の仲がよいというミサゴ。

●「大盈(タイエイ)は冲(むなし)きがごとく、その用、窮まらず」(老子) 
 *「冲」は文中の漢字。原典もそうなのかもしれないが、一般的には現行の「沖」となっている文献も多いようだ・・・。
 *ネットから、一部だけコピペすると、
 「大盈(だいえい)は沖(むな)しきがごとくにして 其の用窮(きわま)らず」 *“ダイ”エイと読んでる。*「冲」にしている。
  「大きく満ちたものは、まるで空っぽであるかのようである。これもまた、そのはたらきが窮る(終わる)という事が無い。」
●「」 朱鮪(シュイ)ほか人名で「イ」音で読んでる。
 鮪:イ、ユウ、まぐろ、しび
 *人名でないのは“ユウ”読みだったはず・・・ブログ記事にもアリ。(ただし、1級対象外漢字を含む熟語だったと思う)

●「憎悪をむければ険陂(ケンピ)がかえってくる・・・」
 険陂(ケンピ)=かたよる、ねじける(漢字源) 心がねじけて、よこしま(大字源)。 *ブログ記事には漢字源の意味のみ掲載していた。大字源のほうがわかりやすいかも。

●「惕喘(テキゼン)した将軍は多く・・・・」 *「惕」は1級対象外
 (大字源):驚き恐れて、あえぐ。「惕:テキ、うれ・える、おそ・れる、つつし・む)
 (参考)ブレイズムさんのブログでは「Ⅲ 惕喘・・・えきぜん 意味:恐れてため息をつく。」がヒットしたけど、“テキ”音しかないようなのだが、他の辞典では“エキ”もあるのかもしれない・・・ま、1級対象外漢字なので深追いはしない・・・
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