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●27-①対策として、文章題の実践問題を作成してみました。10回程度連載する予定です。ご感想やご意見もぜひお寄せください。
●文章題の回答訓練にお役立てください・・・
・ポイント①文意・文脈や(注)から該当する漢字や熟語が思い浮かぶようにする。よく文章と(注)を読んでください。
・ポイント②80~90%程度は回答できるレベルだと思います。水準以下だった場合は、他分野の訓練もあわせ注力してください。
・ポイント③公開済みの「26-③対策」も依然として有効ですので、復習用にぜひご活用ください。
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●鴎外歴史文学全集 第10巻&第11巻 「北条霞亭」(上・下)より。
●北条 霞亭(ほうじょう かてい):安永9年9月5日(1780年10月2日~文政6年8月17日)。江戸時代の漢学者。志摩的矢出身。
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<文章題その4>
(その五十五)
「・・・文化壬申(九年)四月二十四日に霞亭碧山兄弟が父適斎に寄せた書は、独り次日に移り住むべき京都市中の新居を報じてゐるのみでなく、又こんな事を載せてゐる。
其一は河崎敬軒が当時京都にエンリュウ(淹 留) してゐたことである。「裏松殿御薨去に付、河崎良佐君此節御入京、大方当月中は滞留被致候。山田のやうすくわしく承り候。右之御供など参り居、明日転宅はこびもの等人やとひなしに出来悦申候。」敬軒の淹京は裏松前中納言謙光の喪のためであつた。霞亭は次日木屋町に移らむがために物を搬送せしめ、敬軒の従者等がこれを手伝つた。
其二は梅谷某の手より本屋勘兵衛と云ふものに由つて霞亭に送致した物がジュタイ(濡 滞) したことである。原文は省く。本屋は飛脚屋である。霞亭の木屋町に移ることは、期の如くに行はれたに違なからう。前日に什具等が舁送(よそう) せられたことも亦これが証に充つべきである。
・・・四月には猶菅茶山が霞亭の嵯峨樵歌に序した。茶山は霞亭の詩を以て「力写実境、而不逐ジショウ(時 尚) 」(力めて実境を写して、ジショウ(時 尚) を遂わず)となし、望を前途に属したのである。末に「文化壬申孟夏、備 後菅晋帥撰」と署してある。霞亭が菅氏の通家を識れる某に托して閲を茶山に請ひ、茶山が僧道光に由つて此序を霞亭に致したことは後に記すであらう。 (注)ジショウ:その時代の好み。
(その五十七)
・・・次に霞亭は室町辺住某の柬(カン、てがみ)を雑賀屋へ介致(カイチ)した。雑賀屋は嘗て大燈書幅の装潢を京匠に託したことのある志摩の商賈である。原文は略する。 *介致(カイチ)=代わりに手紙をとどける意。
(その五十八)
・・・文化壬申(九年)秋の間は霞亭の消息の徴すべきものが甚乏い。しかし霞亭は秋より初冬上旬に至る間に家を移した。木屋町より鍋屋町に徙(う つ)った のである。事は下に引くべき書牘に見えてゐる。又嵯峨樵歌は秋の初に刻成せられた。刻本の末に「文化壬申年七月、京都書林梶川七郎兵衛」と記してある。樵歌には曾て云った如く、僧月江のバツ( 跋 ) があるが、是は刻成の期に迫つて草せられたものと見え、「文化壬申秋七月、嵯峨釈承宣撰」と署してある。
・・・十月十日に至つて霞亭の父適斎に寄せた書がある。亦的矢書牘の一である。此書中先づわたくしの目を惹いたのは移居の事である。「先日伊勢喜便に書上呈上仕候。相達候哉。其節申上候通、此節は鍋屋町(京都河原町三条上る鍋屋町 南側中程)に罷在候。至極物静かに候而、別而住居安穏に候。別段に三丈の居間有之候故、終日其中に間坐読書仕候。何卒此冬も得といたし候成功有之たく願望 仕候。」
霞亭は自らサントウ(三 冬) 読書の計(はかりごと)を定めて、さて都下の学風を一顧した。「只今京都の儒生一統軽薄風流、さもなきは見せかけを重んじ候人計、甚悲しむべき可恥事と被存候。」・・・
(その五十九)
「・・・的矢の漁(すなど)り の事は霞亭の書牘に数(しばしば) 見えてゐるが、此書にはかう云ってある。「今年は鰶魚(このしろ)よくとれ候哉。あじなどの時節を憶ひ出し候。乍去(さりながら)必々御労煩、飛脚賃 費かかり候間、御上せは御無用に奉存候。」ジュンロ(蒪 鱸) の情懐想ふべきである。又霞亭は此書と共に富士海苔を故郷に送つた。「富士海苔少々もらひ候まま懸御目候。 此方にても甚すくなく、売買には無之候。いづれ御吸物に被遊可然候。香気よろしく候。」・・・
<コメント>「サントウ」は広辞苑にも載ってます。「ジュンロ」も文脈と四字熟語の連想で、案外簡単に閃くのではないでしょうか。レベル的には「易」だと思いますが・・・。
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