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故事成語類(実践問題その31)です。引き続き、「世説新語」から・・・。参考書籍:「世説新語(1~5)」(井波律子 訳注 東洋文庫・平凡社)
難易度:よみ=易 かき=易
(よみ)
①「摯瞻(しせん)曾て四郡の太守、大将軍の戸曹參軍と作(な)り、復た出でて内史と作る。年始めて二十九なり。嘗て王敦(おうとん)に別るるに、敦は瞻に謂いて曰く、「卿は年未だ三十ならずして、已に万石為り、亦た太だ (蚤) し」と。瞻曰く、「将軍に方(くら)ぶれば、少しく太だ (蚤) しと為すも、之れを甘羅に比ぶれば、已に太だ老と為す」と。」
②「・・・王丞相 揚州を拝せしとき、賓客数百人 ともに (霑接) を加えられ、人人は悦ぶ色有り。・・・」
③~④「・・・③ (劫賊) の財主を殺すもの有りて、主者之れを捕らう・・・「賊は大なり、宜しく先に④ (按討) すべし」と。・・・
⑤「山公は器として重んぜられ朝望あるを以て、年七十を踰えても、猶お・・・「関東に大牛有り、和嶠は鞅(むながい)し、 裴楷は鞦(しりがい)し、 王済は (剔嬲) して休むを得ず・・・」(注)和嶠・裴楷・王済は貴族の子弟で、時の山公(=山濤:竹林の七賢人の一人、ここでは西晋王朝の重臣)を持ち上げ称えている・・・それに対してある人が称したのが「 」内の発言。「かれらは、鞅をかけ、 裴楷は鞦を当て、ひっきりなしに世話をしている・・・」という意。
(かき)
①~③「孔僕射は考武の侍中と為り、① (ケンセツ) を預かり蒙る。・・・孔は形(かたち)素もと ② (ルイソウ) 、重服を着け、③ (キョウジツ) 涕泗流漣し、見る者以て真の孝子と為す。 (注)ケンセツ:特別に目をかけられること ルイソウ:虚弱なさまキョウジツ:終日、一日中
④「・・・既に王丞相のもとに詣り、主上の幽越、社稷の焚滅、山陵夷毀の酷、 (ショリ) の痛み有るを陳(の)ぶ。・・・」
⑤「廷尉曰く、「晏平仲の倹、其の先人を祠るに、 (トンケン) は豆(とう)を掩(おお)わざりしも、猶お狐裘は数十年なり。卿復た何ぞ此れを受けんや」と。」
<回答・解説>はこのあとすぐ(^^)
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<回答・解説>
(読み問題)
① (はや) :蚤:ソウ、のみ、つめ、はや(い) 関連熟語:「蚤起(そうき)」:朝はやくおきる、「蚤歳(そうさい)」:若いころ、年の初め、「蚤作(そうさく):朝早く起きて働く、「蚤知(そうち)」:物事を早く知る、「蚤見(そうけん」「蚤知之士(そうちのし」:先見の明のある人、機を見るに敏な人、「蚤晩(そうばん)」:はやいこととおそいこと、おそかれはやかれ、「蚤暮(そうぼ)」:朝夕、「蚤夜(そうや)」:朝早くから夜遅くまで、「蚤夭(そうよう)」:歳若くして死ぬこと、わかじに、早死。・・・など
② (てんせつ) :ねんごろなもてなし 霑:テン、うるお(う)、うるお(す)
③ (ごうぞく) :強盗のこと。「こう」ではなく、「ごう」と読むんですね・・・。劫:コウ、ゴウ、キョウ、おびや(かす)、かす(める) 「劫奪(こうだつ)」「億劫(おっくう)」 時々、この種の読みで濁音なのかどうか迷うときがあります。(たぶん、「こうぞく」と読んでも間違いではないのかもしれません・・・「劫奪」は(こうだつ)と読ませるんですからね・・・)。
ちなみに、「日中中日辞典・中国語辞典」では、「劫の意味:強奪する、略奪する、かすめ取る」ですが、通常は、
こう「劫」 ① (仏)ほとんど無限ともいえるほどの長い時間の単位。具体的な長さは諸説あって一定しない。(「劫」はサンスクリット語「kalpa」 の音写で、古代インドで最長の時間の単位。 「一劫」の長さは、100年に一度、天女が 高い岩山に舞い降りてきて羽衣で頂上を撫で、その摩擦で岩山が消滅するまでの時間という限りなく無限に近い時間を表す。その1億倍が「億劫」だから考えられないほどの長い時間を指す) ②囲碁で、交互に相手方の一石を取ることができる形。これを反復すると勝負がつかないため、一手以上他に打ったあとでなければ取れない。「 -を立てる」という意味です。
なお、「億劫」の「おっくう」は「おっこう」の音変化です。話がドンドン外れますが、「億劫」は一劫の億倍。上述の「一劫」の一億倍ですから、考えられない、永遠に近いほどの長い時間でしょうね・・・。
その他、関連用語として、「劫(こう)を経る」:長い年月を経る。年功を積む。またまた余談ですが、ネットで「劫」を調べていたら、こんな記事もありました。
「地獄に落ちると永遠に苦しむように思われがちですが、地獄にも寿命があります。 仏教では一つの世界が誕生し、成長し、寿命を終えて次の世界が誕生するまでを4段階に分け四劫(しこう)といいます。
●成劫(じょうこう) 天体が出来て生物などが出現する期間。
●住劫(じゅうこう) 出来上がった世界が存続する期間。
●壊劫(えこう) すべてのものが崩壊し、無に帰していく期間。
●空劫(くうこう) 形あるものが一切なくなった無の期間。
この宇宙の生滅の1サイクルを1大劫(だいこう)といいます。」・・・だって。漢字は奥深く、勉強になりますねえ(^^)
④ (あんとう) :取り調べること。 按:アン、おさ(える)、かんが(える)、しら(べる) 「按摩(あんま)、「受按(じゅあん)」: キリスト教ことにプロテスタント教会で、牧師などになるため按手礼を受けること。
⑤ (てきじょう) :いじりまわす、転じて世話を焼くこと。 剔:テキ、テイ、えぐ(る)、のぞ(く)、そ(る) 嬲:ジョウ、なぶ(る) *ちょっと見かけない熟語です。逆に珍しいから覚えやすいかも・・・。
(書き問題)
① (眷接):目をかけて手厚く遇する意。 眷:ケン、かえり(みる)、こいした(う)、めぐ(み)、なさ(け)、みうち 「眷焉(けんえん)」:いつまでも気にしてかえりみるさま 「眷然(けんぜん)」「眷遇(けんぐう)」:特別に目を掛ける=眷接(けんせつ)、眷眷(けんけん):いつも心にとめて回顧するさま) 「眷顧(けんこ)」:ふりかえりみる、情を掛ける 「眷属/眷族(けんぞく):①血筋のつながっている者。一族の者。身内 の者。親族。② 従者。家来。配下の者。・・・・・等。
② (羸痩) :問題(注)のとおり。
③ (竟日) :問題(注)のとおり。
④ (黍離) :「黍離」は亡国の悲哀の比喩として、しばしば用いられる熟語。四字熟語でも、「麦秀黍離」や「黍離之歎」で有名ですね。
⑤ (豚肩) :すでに紹介済みと思いますので説明略。なお「豆」はマメではなく「とう」(たかつき。木製の祭器のこと。)です。
如何でしたか? 前回に比べ、相当「易」になったと思いますが・・・。
ではまた👋👋👋